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五十五.十字架の絆

 桜花高等学校の名にふさわしい、グラウンドをぐるりと囲んだ桜の木。その枝の先が、遠目に見ても赤みを帯び、ところどころ、ほころぶように薄い紅色の花が開き始めている。
「春休みが終わるまでは二年生だが、この春休みは三年生のスタートを決めるものだ。受験生としてのスタートをどう切るかは、一人一人の心がけ次第になってくる。大学へのエスカレーターはあるにせよ、それでも試験はあるのだから気を抜かないように・・・」
 そんな担任の櫻木の言葉を、完全に聞き流しながら、そんな外の風景に目をやっているのは、このクラスの大黒柱を演じ続けてきた近衛だった。

 クリスマスから年末にかけての、あの途方もない出来事が落ち着いて、近衛は自分の中でずいぶん大きく何かが変わったような気がしていた。まずそれが現れたのが、水面下で渦巻いていた鷹司家との対立においてだった。鷹司の陰謀は、近衛と近衛の母によって、見事に退けられた。
 
近衛の右腕の一つを担う西園寺が、伏原家の裏切りによって大ダメージをこうむりそうになったところで、近衛の母は伏原夫人や、その傘下の企業を担う名のある家のご婦人方を、個人的なお茶会を何度か催して招き、その人柄でうまく丸め込んだ。そして近衛自身は、近衛を継ぐ後継者として、正月の大規模な年賀パーティーで、比類なき実力を備えた御曹司振りを披露して見せた。これまで「まだ早い」という理由で、正式に参加しようとしなかった会だったので、父親や祖父は大いに驚き、喜んだ。知的な容姿を裏切らない明晰な頭脳と、どこに出しても恥ずかしくない礼節を身につけている近衛家の跡取り息子は、近衛家のとっておきだった。
「悠大さんも、覚悟はなさったのですね」
 近衛の母が優美に笑いながら言ったものである。この母にだけは、口実をつけて逃げていたのがばれていたらしい。
「でも、あなたの姿を見て、こちらに付いたほうが先々明るいと思われた方々も多かったようですよ。冷泉と醍醐の御当主が、近衛のバックアップを約束してくださいましたからね」
 冷泉と醍醐は鷹司の両翼である。間違いなく冷泉の方が伏原をそそのかしたに違いないのだが、伏原が西園寺との提携を切ることを渋り始めたこともあり、元々敵対している相手であるわけでもないので、万が一鷹司に切られたとしても、近衛についておけば生き残れる、と判断したようだ。むしろ、こちらを敵に回したくないといったところかもしれない。
 近衛を駆り立てたのは、鷹司から慈恩を守りたい、ただその一心だった。もしこれで近衛に少しでもダメージがあったとしたら、つらい思いをするのは慈恩だろう。そんなふうにはさせない。そして、二度と鷹司から慈恩や近衛に何かしらの妨害をさせない。・・・・・・鷹司が、あれ以来自分たちに何も関わってくることなく卒業し、この学校への影響力がなくなって、とりあえずはしのげたに違いない。自分が家の駒になることを嫌悪している近衛にとっては、大きな決心が必要だったのだが、それでも躊躇いはなかった。つらい思いをした慈恩に、少しでも心の平穏を取り戻せる環境を作ってやりたいという思いに比べれば、自分の今までのポリシーだとか、こだわりなんてものは、小さなものに過ぎなかった。
(あの、小さくほころんだ花・・・慈恩の兄貴みたいだ)
 病室で、自分を見てふわっと微笑んだ、あの綺麗で華奢な少年は、近衛の脳裏に深く刻み込まれている。あんなに儚いのに、惹かれてやまない。そんな雰囲気をもっていた。隼でなくても、あれは惚れるかもしれない。
 そんな斗音がある程度回復するまで、慈恩は学校を欠席すると決めた。そして、その視野の中には、如月高校への転校が含まれていることも、近衛には分かっていた。
 慈恩の大事な、たった一人の家族を、死の間際まで追い込んだという事実は、さすがの九条家にとっても重いものだった。
「いっそ死んでしまえば、慈恩も心を囚われるものがなくなったろうに」
 それでも、九条家の最高権力を握る重盛は、そうつぶやいたという。しかし、それを聞いた慈恩は殺気をみなぎらせた目で、堂々と重盛を威圧した。
「もし斗音が死んでいたら、俺は斗音を殺した九条家を、自分も含めて許さない。生かしてなんか、おかない。俺は九条慈恩である前に、椎名慈恩で、椎名斗音の、たった一人の家族だ」
 重盛を怒鳴りつけようと身構えた絢音や雅成でさえ、その漆黒の瞳の底で煮えたぎる怒りに、言葉を失った。

「俗だと言うのなら言えばいい。九条が望んで身内に抱えた人間は、こんな人間なのだから」
 
重盛が更に口を開く前にそう吐き捨てて、慈恩はしばらく九条家に戻らない旨を、雅成に告げた。自分たちが認め、手に入れたがった慈恩自身の固い決心である。さすがの九条家も、慈恩への拘束力を緩めざるを得なかった。
 
桜花の剣道部で仲間に認められ、今や欠かせない存在にまで成長した慈恩を、失うのは痛手だった。何より近衛自身が、心底惹かれた相手を失うことが、つらかった。それを思うたびに、苦しさが胸を貫いた。
(俺、ほんとにあいつに惚れてたんだなぁ・・・・・・)
「・・・おい」
 小声で隣からつつかれる。はっと振り返ると、漆黒の瞳がちらりと前を促す。
「・・・っ、き、起立!」
 担任の話がとっくに終わって、このクラス最後の挨拶を求められていたのだ。櫻木が、珍しく目元を和らげた。
「近衛でも他ごとを考えていたりするんだな。最後に珍しいものを見られた」
 櫻木の、それこそ珍しい物言いに、クラス中が笑いでどよめく。
「すみません・・・」
 ちらりと横へ視線を流すと、すらりとした身体に桜花のブレザーの冬服を身にまとう剣道部のエースが、おかしそうに口元に長い指を押し当てて、笑いをこらえている。
(・・・この野郎)
「礼っ!」

 学級解散の合図でもある最後の礼は、このクラスで最も親しみやすいものであった。

   ***

「ただいま」
 慈恩の開けた玄関を、近衛は少し戸惑いながらくぐる。ここに来るのは三度目だが、この小ささにはまだあまり慣れない。一般の家庭よりは、庭も広いし玄関も大きい・・・のだろうが、自分の住んでいる世界が違うのだ。
「・・・お邪魔し」
「おかえりっ!」
 近衛が訪問の挨拶をするのとほぼ同時に、元気のいいハスキーボイスと素敵な笑顔が、近衛の聴覚と視覚を奪った。
「ようこそ、椎名家へ。悠大、待ってたよ」
(っ・・・・・・これは反則だろ)
 いきなり白くて細い指が、自分の右手に絡まって、ぶんぶんと握手。目の前には、満開の桜のように華やかな満面の笑み。ものすごく儚い印象だったのが、ちょっと覆される。
「あ・・・えっと、快気祝い・・・・・・」
 スクールバッグに入れてあった、小さいけれどしっかりした紙袋を、思わず突き出す。斗音はそれをきょとんと、綺麗な薄茶の瞳で見つめる。ずいぶん睫毛が長いのだ、と思う。
「え、よかったのに、そんな気を遣ってくれなくても・・・・・・」
 それでも、にっこり微笑む。
「ありがとう。どうぞ、あがって。あのさ、慈恩。悠大が来てくれるってんで、俺ちょっと張り切って、おやつ、作ってみたんだけど」
 たちまち慈恩が、何とも言えない表情で首をかしげた。
「・・・・・・何を作ったんだ?」
「フルーツサンドイッチ」
 にこりと微笑む様は、まるで天使のようだ。年末に病室を見舞った時に比べると、やせてげっそりしていた頬は丸みを帯びて、ほっそりしてはいるが、赤みもさしている。何より、表情が生き生きしている。
「・・・・・・フルーツサンドイッチ?」
 初めて聞く名前に近衛が首をかしげると、斗音はまたふんわりと笑う。
「サンドイッチの中身がね、生クリームとフルーツなんだよ」
「へえ・・・・・・そんなのがあるんだ」
「まあ、庶民の味かもしれないな」
 慈恩はやや苦笑した。
 以前泊まった時に、みんなで雑魚寝した居間である。雑魚寝というのを初めて経験したが、斗音や慈恩のことが心配でなければ、かなり楽しいものだったに違いない。そこで、ソファに座って、慈恩が入れてくれた炭酸のジュースを口にする。
「・・・・・・うまい」
 これはジンジャーエールだ。炭酸もきつすぎず、ジンジャーの香りがたって、とても香ばしい。思わずつぶやいた近衛に、斗音が嬉しそうに微笑む。
「慈恩は料理の天才だからね。慈恩が作るものは、何だってメチャメチャおいしいよ」
「・・・・・・そ、そうなのか・・・・・・」
 これまた初耳である。が、以前手作りのジンジャーエールのレシピを欲しがったことがあったのを思い出す。そして、初めて諭されたときに、料理を作る側の話をされたことがあった。
(そっか。こいつ、ほんとに何でもできるんだな)
 感心しながら、サンドイッチに手を伸ばす。甘いサンドイッチというのを、近衛は食べたことがなかったので、最初は小さめの一口を含んでみた。それを斗音が心配そうに、ガラスのような薄茶の瞳で、じっと見つめている。その視線に、やや緊張を覚えながら、近衛はフルーツサンドイッチを味わってみる。口からでまかせに「美味しい」と言うことは容易かったが、斗音にそれは失礼な気がしたのだ。
 食パンの微かな塩味と、やや泡立てすぎの感はあるものの、あまり甘くない生クリーム、そしてインパクトのある甘さの、桃のコンポートだろうか。味としては悪くない。食感も、面白い。
「・・・・・・美味しいと思う」
 正直な感想を口にすると、斗音が少し不思議そうに首をかしげた。
「思う?」
「え~と、なんて言うか・・・・・・初めてこういう味を経験したから、なんて言っていいのかよく分からないけど・・・親しみやすい味だな」
「褒められたのかな?俺」
 やや苦笑気味の斗音に、慈恩がやはり一口フルーツサンドイッチを口にしてうなずく。
「美味いぞ、これ。ちょっとかためだけど、生クリームがあんまり甘くないところがいい。桃缶が甘いから、丁度いい感じだ」
「モモカンって?」
 思わず近衛が聞き返すと、二人から驚きの眼差しを返されてしまった。
「えっ、桃缶知らないの?」
「えっ、これ、桃のコンポートじゃないのか?」
「・・・まあ、似たようなもんだけど・・・・・・これはそこらで売ってる桃の缶詰だ」
 苦笑する慈恩に、近衛はやや気まずさを感じた。そんな当たり前のことも、自分は知らないのか。そう思った瞬間、くすくすっと笑う斗音が目に入った。
「やっだなぁ。慈恩ならともかく、俺は桃のコンポートなんて高等テクニック、使えないって」
 さらさらのアッシュの髪が小刻みに揺れる。それに慈恩も相槌を打った。
「確かにな。でもあれ、砂糖とワインを加えて煮るだけだぞ」
「ワインが出てきた時点で無理」
 思わず近衛も笑いに巻き込まれる。そして、笑いながら悟った。普通の日本人なら誰でも知っていることを知らなかった自分に、恥をかかせまいとして、斗音が自分の不得手をさらけ出すことで、さらりと話を逸らしたことを。
「あ、そう言えば、快気祝い・・・開けていい?」
 先ほど渡した小さな紙袋を引き寄せて、斗音が近衛を見つめる。本当に綺麗な瞳だと思う。慈恩の漆黒の瞳は、引き込まれるような魅力があると思うが、斗音のこの瞳は、放っておけずに手を差し延べたくなる魅力がある。
「ああ・・・大したものじゃ、ないんだけど・・・・・・」
 紙袋から黒い小箱を取り出す。金色の文字を見て、斗音の綺麗な瞳がぎょっと見開かれる。
「ちょっと待って、こ、これって・・・・・・」
「時計だよ。俺、どういうものがいいのかほんと分からなくて、俺が気に入ってるものだったらいいかと思って・・・。いくつあっても使えると思うし」
 斗音の様子をいぶかしんだ慈恩が、その箱の文字を見てやっぱり目を瞠る。
「だからって、これ、ブルガリって・・・・・・」
「ディアゴノ プロフェッショナルのエア。バスケやるって聞いたから、スポーツ用がいいだろ?うちがよく買ってる店があって、安くしてくれるって言うから、丁度いいと思って」
 自分の腕時計を見せる。
「ほら、このタイプだ。色々使えて便利だぜ。海外に行く時とかも、時間合わせられるし」
「ちょっと待て、悠大。こういうことは、あんまり聞くもんじゃないって分かってるけど、これ、いくらだ?」
 かなり切羽詰ったような顔をして慈恩が訊くので、近衛は、ちょっと自分の感覚がずれていたかもしれない、と思わなくもなかったが、自分が株で儲けた分から出しているし、それほどまずいことはないだろう、と、やや少なく見積もった値段を口にした。
「八十と、ちょっと」
「ええええええええっ!?」
 斗音は思わず箱を取り落としそうになり、慌ててそれを大事そうに両手で受け止める。慈恩は額に長い指を添えて、微かに首を振った。
「悠大、それは・・・・・・一般の高校生には、あまりにも受け取りがたい値段なんだけど」
「・・・・・・そう、か?でも、親の金じゃないし・・・・・・」
 やっぱり自分の感覚はずれているのだ、と、改めて思い知る。せっかく手に入れた物なのだが、また改めて別の物を買い直すか。と、やや気落ちした瞬間、ぎゅっと両手をつかまれて、驚いて顔を上げる。目の前に、大きなガラスのように薄い色の瞳。

「俺・・・・・・悠大が俺のお見舞いに来てくれた時から思ってたんだ。この時計、かっこいいなって。あのさ、あの・・・・・・ほんっとにもらっちゃっていいの?」
「え・・・いいも何も、その為だけに持って来たんだけど・・・」
 その勢いに押されながら、うなずいて答える。それでも斗音の勢いは衰えない。
「ほんとに?ほんとに俺でいいの?」
「だから、お前に使ってもらいたくて、持って来たんだって」
 言った瞬間、細い腕が思ったより強い力で首に絡み付いてきて、抱きつかれたのだと知った。
「・・・・・・ありがと・・・。大事に・・・・・・大事に使うよ・・・・・・」
 擦れた声が耳元で囁く。その言葉に、この高級時計を受け取ることの重さを感じた。それでも斗音は、近衛の思いを優先してくれたのだ。
(・・・・・・まただ。こいつはどこまで優しいんだろう。絶対に俺が傷つかないように・・・)
「いいのか、斗音」
 低くて優しい声。慈恩は、斗音を気遣う時、こんな声で話す。
「うん」
 ようやく近衛から離れた斗音は、少し照れたように笑った。
「俺、とてもお返しなんてできないけど・・・・・・その代わりに、慈恩の作る夕ご飯、よかったら食べてって。俺にできる最高のお返しだから」
 つられたように、慈恩も笑う。
「俺が作るのか」
「だって、俺が作ったらお返しにならない。手伝うから」
 両手を顔の前で合わせて、器用にぱちんと片目を閉じて見せる。そんなかわいらしくお願いされて、断れる人間がどれだけいるだろう。慈恩が軽く肩をすくめた。
「火曜日から土曜日までは慈恩もこっちにいるから、いつでも好きなときに来てよ。これ以上のものは・・・今の俺には返せないんだけど・・・・・・」
 少し困ったように微笑んで首を傾ける斗音を見て、次からの土産やお見舞いは一万円以内にしようと心に決めた近衛だった。それ以上にありがたい申し出など、近衛にも存在しなかったのだが。
「それ、全面的に俺がやることだろ。それでいいのか?如月の次期生徒会長ともあろう人間が」
 からかうような慈恩の言葉に、今度は斗音が肩をすくめる。
「学校で慈恩のサポートが期待できない分、家で期待したいなあ。それに悠大は、桜花の親友なんだろ?」
 その言葉に、近衛は胸をぎゅっとつかまれるような気がした。
 慈恩は、如月高校には戻らなかった。色々悩んだようだが、斗音は学校では大丈夫だ、と判断したらしい。そして最も気がかりだった椎名の家に、戻ることを決めた。とはいえ、九条に全く帰らないのも、九条夫妻に申し訳ないと考えるところが慈恩らしい。今は日曜日に九条へ行って、火曜日には学校から直で椎名家に帰ってくる。
 慈恩のその選択が、近衛にとってどれほど嬉しいものだったか。それを聞いたときの感激は、言葉になんて表せないほどだった。
「俺は、また如月の剣道部と対戦したい。・・・・・・そりゃ、如月に未練がないとは言わないけど・・・・・・桜花の剣道部は、俺にとっては捨てがたいものだから」
 もっともっと捨てがたいものを、無理矢理切り捨てさせられた慈恩だ。今なら近衛にも、少し分かる。如月が、どんなに生徒主体で生き生きと活動しているのか。桜花がどれだけ形式に囚われた学校なのか。
「・・・・・・生徒、会長なのか。お前も」
 あのひどい状態を乗り越えてよくぞと思うが、分からなくはない。これだけの器の人間だ。十分勤まるだろう。斗音はやや苦笑する。
「何とか、ね。いっぱいいっぱい、たくさんの人が支えてくれたから」
 候補者は二人。藤堂と斗音の獲得票数は、意外に開いた。斗音の得票率は六十八%で、恐らく長期欠席がなければ、今井に劣らない八割の票を確保していたに違いない。
「ていうか、お前もって・・・・・・」
 斗音の問い返しに、近衛は小さく、けれど、固くうなずく。
「俺が、桜花を少しでも変えたいと思って・・・・・・少しでも、如月みたいに自主性を生み出したい」
 如月ほど会長に権限なんてないんだけど、と話すが、それで終わらせるつもりなどない。
「如月の生徒会のこと、色々教えて欲しい。慈恩に、少しでも楽しいと思える高校生活を、味わわせたい。やっぱり如月に戻ればよかったなんて、後悔させたくないんだ」
 瞬間、軽く瞬きをした薄茶の瞳が、真剣な光を浮かべる。それだけで、空気がピンと張りつめたような気がした。斗音のまとうオーラの色が、一瞬にして変わる。
「・・・いい目をするんだね、悠大」
 張りつめた空気が、たちまち斗音の微笑みに溶けていく。気のせいかと思うほどの一瞬が、この斗音の見せた本気の一角だったのだろう。

「・・・慈恩のこと、大事に思ってくれてるんだね。ありがとう。きっと、変えられるよ。悠大なら」

 アボガドとゆで卵とトマトのサラダに海老とミズナの生春巻き、デミグラスソースの煮込みハンバーグとごま油で風味付けした卵スープ。それに硬めのライスがよく合って、確かに慈恩は天才だと思った。高級料理を食べ慣れている近衛ですら、どれもこれも驚くほど美味しかったのだ。
 慈恩の手料理を味わう幸せを味わった近衛が椎名家を退出したのは、午後九時を過ぎていた。迎えの車を前に、快気祝いのせめてものお返しにと、慈恩が何かを思い立ったように、急いで家の中にとって返した。
「・・・斗音の快気祝いなんだけどなあ」
 栗色の髪を掻き上げながら近衛が言うと、斗音も少し首をかしげた。
「何だろ。まあ、慈恩の方が、悠大の喜ぶものは分かるだろうけど・・・・・・」
 改めて、門灯に照らし出される綺麗な瞳が近衛を捉えた。
「悠大」
 少し擦れた声に呼ばれて、視線を合わせると、自分のブレザーの袖をそっとつかむ白い指が目に入った。
「ん?」
「・・・・・・慈恩を、頼むね」
「・・・え?」
 じっと見つめてくる斗音の表情に、柔らかさはない。どちらかというと、固い。こんな表情もするのか、と思った瞬間、その表情が隠れた。ブレザーの胸に、白い額が押し当てられたのだ。
「慈恩に、何もかもを捨てさせたのは、俺なんだ。・・・まさか、学校を変われって言われるとは思ってなかったけど・・・・・・でも、慈恩を逃げられなくしたのは、俺で。だから・・・・・・その報いだね。俺がどんなに如月で頑張ったって、慈恩を楽しませることはもうできない。それでも・・・・・・」
 次に見た斗音の表情は、悲壮な願いに満ちていた。
「俺も・・・・・・慈恩に後悔してほしくない。悠大、だから、どうか」
 夜目にも白い指にぎゅっと力が込められ、さっきより強く額を押し付けられる。
「本気で慈恩を思ってくれる悠大に・・・・・・!」
「・・・・・・うん」
 柔らかい髪の上に、そっと手を載せる。よし、よしと、優しくなでた。
「・・・うん」
 任せろ、なんて大言壮語を吐く気にはなれない。ただ、自分と同じことを願っている斗音の気持ちは、痛いほどよく分かった。
 玄関が勢いよく開いて、何かを手に抱えた慈恩が走ってくる。斗音がそっと近衛から離れて振り返る。
「悪い、お待たせ」
 軽く走ってきたくせに、息の一つも乱さない。布の袋に包まれたものを、控え目に差し出す。
「あのさ・・・これで釣り合いが取れるなんて思わないけど・・・・・・使って、みるか?」
「・・・竹刀・・・?」
 丁寧に受け取って、紐をほどき、するりと引き出す。結構使い込んであるのは分かるが、まだまだ使えそうだし、長さや太さもいい感じだ。手にしっくり来る。
「お前が使ってるやつ?」
「インターハイで使ってた。桜花に行くことになって、九条の家が新しい竹刀を用意してくれたから、今はそれを使ってるけど・・・・・・俺に合うように作ったし、気に入ってる」
 思わず近衛は、竹刀を抱き締めたくなるような衝動に駆られた。胸が震える。
「い、いいのか・・・・・・そんな、大事な・・・・・・」
「使わないのも、もったいないだろ。もし、悠大さえよければもらってほしい」
 静かな漆黒の瞳が、少し照れくさそうな笑みを浮かべた。目頭が熱くなって、近衛はそっと竹刀を腕に包み込む。
「俺にとっては・・・・・・使うのももったいない宝物だ」
 釣り合うわけがない。ちょっと金を出せば手に入る時計なんかと、慈恩の手で作られた、慈恩の最高峰の思い出が込められた竹刀。それほど、慈恩にとって斗音は特別なのだ。
「・・・ありがとう」
「お礼を言うのはこっちだよ。なんか、何から何まで慈恩がお返ししちゃってるけど・・・・・・」
 苦笑した斗音だが、最後に優しい声が囁いた。
「それ、慈恩は大事にしてたよ。悠大は、慈恩の中で特別な存在なんだね」

 顔を上げたら、綺麗な月の光に照らされて、桜の花がほころぶような微笑みがあった。

   ***

 風呂上がりの濡れた髪をタオルで拭きながら、慈恩は自分の部屋へ上がった。元々斗音の部屋だったところだ。そこへ、コンコン、とノック。
「どうした?」
 振り返ると、ドアが開いてうかがうような視線とぶつかる。
「ごめん、本棚に一年生の時の物理の参考書、入ってない?」
「ちょっと待ってろ」
 現在は慈恩の部屋だったところを使っている斗音だが、大きな立て付けの本棚はこちらにしかない。本好きの斗音だったから、本棚のあるほうを使っていたのだ。
 グリーンの背表紙のそれを、一番高いところからやすやすと取り出して、斗音に渡す。
「ありがと」
「この時間から勉強か?」
 斗音にやや苦い笑みが浮かぶ。
「うん・・・・・・ちょっと、忘れちゃってるところが、あってさ」
 一ヶ月、まともに勉強などできる状態ではなかった。如月の鬼のように早い授業の分を、斗音は必死に取り戻そうとしている。少しでも時間があれば、ずっと翔一郎たちが取ってくれていたノートと教科書や参考書を照らし合わせている。
「そっちへ行こうか?」
「・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・助かる」

 躊躇った上での返事には、複雑なものがあると分かる。それを励ますように、アッシュの髪をくしゃくしゃとなでた。

 斗音が入院している間に、斗音の部屋はそれなりに隼が片付けた。だから、慈恩がここに帰ってきたときは、特に何かを感じることもなかったのだが、斗音が退院して帰ってきたときのことを、今でも慈恩は忘れられない。
 階段を上る辺りで、急に斗音の足が重くなった。疲れたのかと思ったのだが、白い顔が青ざめていた。そして、この部屋に足を踏み入れた瞬間、斗音の呼吸音に笛のような音が混じった。
「・・・斗音?」
「・・・・・・あ・・・あっ・・・・・・」
 がくんと膝が折れ、倒れる寸前で慈恩はその華奢な身体を抱きとめた。
(発作・・・・・・!?)
 手術以降、一度も発作を起こしていなかった。それが突然だったので、慈恩は戸惑いを隠せなかった。とにかく、目の前のベッドに寝かせようとした途端、渾身の力で腕を振りほどかれた。
「や・・・・・・嫌・・・だっ!!」
「なっ・・・」
 苦悶に歪む表情。見開かれた瞳の焦点は、この空間にあるどこにも合っていなくて、慈恩が触れることさえ拒絶した。
「・・・来るな・・・っ・・・・・・俺に・・・触れるなっ・・・!」
 叫んだかと思うと、ひどく濁った咳をして、崩れ落ちる。
「斗音・・・!」
 慌てて荷物の中から吸入器を取り出し、それを口にあてがおうとするが、それも腕で払いのけようとする。
「おい、何して・・・!」
「っ・・・・・・や・・・めろ・・・・・・」
(・・・・・・これ、は・・・・・・)
 愕然とした。斗音の精神に刻み込まれた、深い傷。
「・・・ぅ・・・・・・っく・・・るな・・・」
 ままならない呼吸で声を絞り出してしまうので、どうにもならない。暴れ、もがき苦しむ身体を、無理やり抱き締めて、必死に耳元に唇を寄せた。
「斗音、斗音!落ち着け!もうここにあいつはいない!」
「・・・・・・ぃや・・・・・・っ・・・こ・・・・・・ないで・・・・・・し・・・に・・・神・・・」
「馬鹿っ、しゃべったら息ができなくなる!」
「・・・す・・・けて・・・・・・っ・・・も・・・やめ・・・・・・」
 涙混じりの縋るような声に、熱いものが込み上げてくる。いつもいつも、こんなふうに悲鳴を上げていたのか。あの体躯から、あの馬鹿力から、斗音がどんなにあがこうと、逃れられるはずがないのに。
「聞いて・・・俺の声を、聞いてくれ、斗音!・・・俺の声が分からないか!」
 叱りつけたのか、悲痛な声を上げたのか、自分でも分からなかった。ただつらくてたまらなかった。けれど、その瞬間に斗音の動きはふっと止まった。
「・・・慈・・・・・・恩・・・・・・」
 聞き取れないほどの、空気をかするだけの声。
(分かってくれた!)
 切なさに、一瞬だけぎゅっと腕に力を込めてから、その身体を床に横たえ、素早く薬をあてがった。薄く開いただけの瞳から、すっとひとすじ、涙が尾をひいた。
 しばらく休んでようやく起き上がれた斗音だったが、ひどく青ざめて、小さく肩を震わせていた。それを優しく腕に包み込んで、慈恩はそのやわらかい髪を、華奢な背を、何度も何度もなでた。
「・・・・・・ありがとう・・・ごめん・・・」
 消え入りそうな声はそれでも震えていて、慈恩は胸が張り裂けそうだった。それを飲み込んで、静かに首を振る。
「・・・・・・部屋、引っ越そう。俺の部屋、使うか?」

 斗音が小さくうなずいたのを確認して、慈恩はもう一度腕におさまった華奢な身体を抱き締めた。

 それ以来、斗音はこの部屋には足を踏み入れていない。のぞくのもこわごわという様子は、どこまでも痛々しい。引っ越すとはいっても、家具の中身や必要なものを移動しただけだったが、慈恩は思い切って部屋を模様替えしてみた。それでもまだここに入るのは気が進まないようだ。逆に、慈恩が使っていたそのままの部屋は、斗音にとってお気に入りになっているらしい。

慈恩に苦手な物理を教えてもらって、ついでに慈恩の苦手な漢文を少し一緒に勉強して、斗音はある程度満足してベッドに潜った。この部屋にいるのは心地いい。このベッドも、斗音は大好きだった。幼い頃から、発作を起こした夜などは、不安で眠れなくて、慈恩の部屋をノックすることがあった。そうすると、慈恩は寝ぼけ眼であっても必ず起きてきてくれた。
「・・・眠れないのか?」
 いつもそう言って、自分も眠いのだろう、目をこすりながら手招きして、ベッドを半分開けてくれた。
「発作起こしたら・・・絶対気づくから・・・・・・安心して寝てろよ・・・」
 斗音がもぐりこんだら、すとんと眠りに落ちてしまう慈恩だったが、その一言で、心底安心して眠れた。だから、このベッドは斗音にとって安らかな眠りを与えてくれるものだったのだ。
 慈恩がいなくなってからは、それを思い出すのがつらくて寂しくて、この部屋にはほとんど入らなかった。でも、今は違う。あの時のやすらぎと暖かさが戻ってきている。それが嬉しくてたまらなかった。胸にかかる十字架をぎゅっと握り締める。
 三神の仕打ちは、今でも斗音の心を、ふとしたことでいとも簡単に引き裂こうとする。元の自分の部屋は、そのきっかけの最たるものだった。自分の恐怖と狂気が染み付いているようで、見るだけで震えが来る。慈恩がだいぶ模様替えして雰囲気はがらりと変わったので、少しほっとしたのだが、それでも躊躇いが大きい。そのストレスで発作を起こすのも、怖かった。でも、いつまでもそんなものに囚われていたくなかったし、早く乗り越えたいという強い意志が、斗音の中にはあった。

 突き放して、ひどい言葉を浴びせて、傷つけてしまった大切な人たち。でも、失っても仕方ないはずの人たちが、みんなして手を差し延べてくれた。慈恩はもちろん、嵐も、翔一郎も、瞬も・・・瓜生も。それがどれだけ自分を支えてくれたことか。どんなに救われたことか。そして、どんなに嬉しかったことか。何よりも彼らのために、自分は全てを乗り越えることで応えたかった。斗音の目を瞠る回復ぶりは、その強い意志にも大きく起因していた。

 斗音が休んでとりあえずほっとした慈恩は、部屋の机の上で、ふと携帯がちかちか光を放っているのに気づいて、それを手に取った。斗音の部屋に行っている間に、一件の着信と、メールがあったらしい。
(・・・あぁ)
「件名:料理名人へ
 本文:今日はご馳走様。お前ってほんと尊敬する。斗音のことも、俺は尊敬する。またそっちへ遊びに行くよ。おやすみ。」
 思わず笑みがこぼれる。長い指でゆっくりと、返信の言葉を綴る。ボタンを押すたびに、携帯につけられた十字架のストラップが、小さく揺れた。
「件名:どういたしまして。
 本文:口に合ってよかった。またぜひ斗音にも会いに来てほしい。おやすみ。PS:手ぶらで来ればいいからな。」
 
悠大の苦笑いや舌打ちが目に浮かぶ。でも、斗音を認めてくれた悠大が、嬉しかった。
「さて、と」
 明日からは春休みだ。部活はあるが、今日くらい、少しだけ夜更かしをするのは構わないだろう。もうひとつ、着信履歴の方を選択して、発信ボタンを押す。コールが、一回・・・二回。
『もしもし』
「遅くにすみません。俺です」
『ああ・・・久しぶりだな。・・・・・・なんて呼んだらいい?』
 あまりに今更な問いに、思わずベッドに腰掛けながらくすっと笑う。
「なんて呼ぶつもりだったんです?」
『・・・・・・考えてなかったから、今訊いてんだろうが』
「俺はなんて呼ばれても構いませんよ。呼び方を変えるのに違和感があるなら、今まで通りでも」
『・・・・・・椎名。元気そうだな』
 その選択が、慈恩は何だか嬉しかった。長い脚を組んで、長期戦に備える。
「ええ。・・・・・・近藤さんも。今日は、大学の合格報告・・・ですか?」
『何で分かる?』
「いえ・・・先輩方から少しずつ聞いてるので」
『今井・・・・・・あの野郎』
 くすくす、と、変わらない様子が懐かしくて、慈恩は笑った。今井が東大に受かったことは、本人からも斗音からも聞いていた。ついでに、近藤が同じように受かっていることも。それでも、春休みに入るまでかけてこなかったところが、近藤らしい。朝練があることを考慮したのだろう。
「さすが、という所ですね。如月の先輩方は」
『・・・・・・お前は?』
 突然訊かれて、何を訊かれたのか分からずに、慈恩が戸惑う。
「俺・・・・・・?」
『大学。自由に選べるのか』
 
・・・・・・ああ、そうか。と、納得する。近藤が、間接的にではあるが、斗音の救出に関わってくれていたことを思い出したのだ。そのつながりから、自分の情報も届いているのだろう。小さく吐息して、軽く目を伏せる。
「選びますよ。あっちがどんな条件を出してこようと、俺はもう、飲むつもりはありませんから」
 あの事件以来、慈恩の九条家での立場はかなり強くなった。九条家が弱みを抱えたという部分もあるだろうが、重盛を怒気で威圧した慈恩に、逆らえる者がいなくなったことも大きかった。もちろんそれ以降、図々しい態度をとるような慈恩ではなかったが、誰も逆らえなかった重盛自身が、慈恩に対して一目を置くところが増えたのだ。
『そうか。だったら、話は早い』
「はい?」
『お前も東大に入れ』
 何度か瞬きをしてから、慈恩は小さく唸った。
「基本的に、国内最高の難関大学ですよね、それ」
『入れるだろ、お前なら』
「・・・・・・・・・・・・近藤さんは、いつも俺を過大評価しすぎですよ」
 軽く溜息に近い吐息をこぼす。そして、でも、と続けた。
「また、あなたと剣道をやれるのなら・・・悪くないかもしれない。選択肢の一つとして考慮はします。・・・・・・ただ、斗音が別の大学を望んだとしたら・・・・・・俺はきっと・・・」
 わずか言いよどんだ先で、近藤の苦笑が聞こえた。
『・・・・・・そうか。分かった。だったら、お前の兄貴にも東大を勧めるとしよう。ていうか、兄貴でも十分入れるだろう。それ以外に志望する大学とか、あるのか?』
 確かに、東大には様々な学部がそろっているし、斗音の能力なら、そのどこでも通用するだろう。けれども、斗音にとって、もう一つ魅力的な大学が、ある。
「・・・・・・東京学芸大・・・」
『東京芸大?・・・まさか、とは思うけど・・・芸術スポーツ文化・・・とか?』
「さあ、そこまでは。でも、可能性はゼロじゃない・・・と思います」
 数少ない公立大学でのスポーツ専門学科。当然、倍率も高く、東大ほどとは言わなくても、難易度は高い。
『・・・・・・瓜生、ね。俺も詳しくは知らないけど、あいつ、随分お前の兄貴の近くにいたんだな。でも、お前もそうだけど、大学ってのは将来のことを考えて選ぶもんだろ?そいつがいるからって、その大学に行く、なんて決めるか?』
(いや、それをあなたが言いますか)
 
ツッコミを入れそうになって、慌てて理性で抑え、そんな自分に笑ってしまった。何より自分が、その基準で選ぼうとしていたではないか。
「・・・そうですね。それにしても、少し、気の早い話のような気がしますけど」
『俺としてはそうでもないんだけどな。・・・お前、もう少し時間あるか?』
「・・・ええ、構いませんよ」
『だったらもう少し、俺の話に付き合え』
「そうですね。久しぶりですから・・・近藤さんの毒舌を聞くのも」
 付き合いますよ、と笑いながら返す。最初からそのつもりだ。
 部屋の明かりを消して、斗音に気づかれないようにする。まだまだ夜は長い。斗音がぐっすりと、ゆっくり眠れるように。
 カーテンからのぞく満月が明るい。綺麗な月だ。とても、安らかな。
 ささやかな月影が、慈恩の手元で、十字架にキラキラと反射して踊っている。

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コメント

なんかがっかりです。斗音と慈恩の絆がメインなのかと思っていたのに、お互い違うひととの絆のほうが強く出てて、慈恩が帰って来た意味があるのがわからないです。瓜生さんといたいと思っているなら、この先慈恩がいる意味が見えません!


Dear:おりおりさん
あわゎ、すみません…。物語はここで終了しても、彼らの生活はこれから先も続いていきます。どんな形になっていくか、その未知数の未来については、読者の皆様に委ねさせていただくことになりますが…。自分としては、慈恩が戻ったことには大きな意味がありますが、描ききれていないのは自分の表現力のなさが最大の要因です。こんなに拙いものだったにもかかわらず、これまで彼らの物語にお付き合いくださり、ありがとうございました!
☆蒼 紫月☆

投稿: おりおり | 2009年9月13日 (日) 01時14分

毎週楽しませてもらいました!最後にまだ不安なとこが残ってて、そうそう簡単に癒えない心のキズがあるんだと分かりました。それをこの先支えていくのは、慈恩なのかなと思います。慈恩のストラップって、もしかして如月祭のですか?この二人が引き裂かれたままじゃなくなって、私はうれしかったです。九条に啖呵切った慈恩がかっこよかった!


Dear:かずいさん
まず何より、長い間お付き合いくださったことに感謝です!最後で全てが解決できるほどの時間は経っていないと思いますし、それほど容易いことではないというつもりで書いてきたので、何より不安が色濃く残る場所で慈恩には斗音の最大の支えとして…頑張ってもらいたいです(^^;。
慈恩のストラップについては、はい、そのとおりです!気づいて頂けてよかった(><)!つぶやきのほうでもちらりと書かせていただきましたが、かずいさんに気に入っていただける人物がいたことが、とても幸せです!!その上、楽しんでいただけただなんて…ほんとにほんとに嬉しいです!これまで本当にありがとうございました!!!
☆蒼 紫月☆

投稿: かずい | 2009年9月13日 (日) 07時47分

今まで本当にお疲れ様でした。毎週毎週週末が待ち遠しくて待ち遠しくて…とっても楽しませてもらいました。斗音と慈恩が最終的に一緒にいられただけで、私的にはホッとしました(>_<)なんかとにかく斗音が幸せになって欲しくて、早く慈恩と嵐や瞬、翔一郎達仲間と心から笑える日が来る事を願ってしまいます。あとはやっぱり瓜生さんと進展して欲しい…かなぁ~なんて(^-^*)また別のお話で斗音&瓜生が見れたら本当に幸せです。本当に楽しいお話を有難うございました!思わずコメント残しちゃってスミマセンでした(^o^;)


Dear:あいあいさん
このような拙い物語を、そんなふうに思って頂けて、こんなありがたいコメントを頂けて、もうすごく幸せです…(;;)!斗音は、ほんとにつらい目に遭わせてしまいましたが(^^;、彼の人柄で築いてきた絆がまた彼を救ってくれるのではないかと…。この先には、また彼らの物語が続いていくのでしょうが…どうなるでしょう(^-^;。次の機会があれば…そのときはどうか、また斗音&瓜生を含め、彼らを応援してやって頂ければありがたいです!
超スローペースの更新だったにもかかわらず、最後までお付き合いくださって、本当にありがとうございました(><)!!
☆蒼 紫月☆

投稿: あいあい | 2009年9月14日 (月) 00時31分

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